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第2回落語の会「ジャズと落語」
出演:峰岸徹、佑記奈桜、川柳川柳
2005年3月11日(金)、3月12日(土)に南青山MANDALAにて公演。
第一部でスウィングジャズから戦後のジャズ、第二部では古典落語。ジャズをネタにした川柳さんの「ジャズ息子」、レトロで懐かしいライブを。
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第2回落語の会「クラシックと落語」 (特別公演:2005年3月12日(土)昼のみ)
出演:峰岸徹、鈴々舎わか馬、桂才紫
演出:たかざわひろみち「セロ弾きのゴーシュ」
童話のような落語2席と宮沢賢治の童話「セロ弾きのゴーシュ」の朗読を生のピアノとチェロの調べで。
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【子供を魅了する芸の力】(「落語とクラシック」新聞展評より)
本物の芸術に触れると、子供の目はあんなにキラキラ輝くんだ・・・。
そんな感慨に浸らせてくれたステージが今月中旬、東京南青山のライブハウスであった。「クラシックと落語」と題したユニークな企画で、母子連れなどでほぼ満席だった。
「たぬき」「さぎ取り」の古典落語が2席とのあと、宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」を俳優の峰岸徹さん、落語家の鈴々舎わか馬さん、桂才紫さんの3人が朗読。その合間にピアノとチェロの演奏があり、ストーリー展開を効果的に盛り上げた。
動物が登場する作品を選んだ企画が生きていた。落語「さぎ取り」を聞く途中、「ああ、鷺(さぎ)だ!」と噺家より先にオチを口走る男の子。
朗読では、読み手の声の調べに、思わず身を乗り出す男の子。学校の授業なら眠そうにしていそうな子供でもプロの芸に引き込まれ、みんなで夢中で聞いていた。今どき、子供が夢中になるものといえば、テレビゲームぐらいなものだろうと思っていたが、文化芸術には純粋な子供の心を魅了する力がある、と実感した。
ステージが終わったあと、学校の芸術鑑賞にぴったりの企画だと思っていたところ、企画した「ファーストピック」には、ライブに来ていた学校関係者から問い合わせがあり、話が進んでいる、と聞いた。
本物を見分ける目を養うには、脳のまだ柔らかな時に、一流の芸術に触れさせることが一番だ。高座を聞いて「将来落語家になりたい!」と夢を持つ子供が増えるかもしれない。
「総合学習」をどう消化しようと、頭を悩ます教師が多いが、受け譲りのIT教育に時間を割くくらいなら、プロの世界で鍛えられた本物の芸に、子供が触れる機会をもっと増やしたほうがいい。子供の目を輝かせるのは、大人の責任だ。